令和8年6月25日に法律が変わり、7月21日から「危険運転致死傷罪」のルールが新しくなります。危険運転致死傷罪というのは、わざと危ない運転をして人にケガをさせたり亡くなせたりしたときに、普通より重い罰が科される犯罪のことです。介護タクシーなど、運転が仕事に直結する人は、他人事ではすまされない話です。
変わる前と変わった後、何が違うの?
まずはざっくり比較で見てみます。
| 項目 | 今までのルール | 新しいルール |
|---|---|---|
| お酒を飲んで運転 | 「お酒の影響でまともに運転できない状態」かどうかを、その都度個別に判断していた | 体の中のアルコールの量がある数値を超えていたら、状況に関係なく自動的に対象になる |
| スピードの出しすぎ | 「ハンドルやブレーキが効かないくらいの猛スピード」だった場合だけ対象 | 道路の制限速度をもとにした数値が決められた。その数値を超えたら自動的に対象になる |
| わざとタイヤを滑らせる運転 | 直接取り締まるルールがなかった | 車をわざと横滑りさせたり、バイクの前輪を浮かせて走ったりする行為も新しく対象になった |
一言でいうと、「その時の状況を見て判断する」から「数字を超えたら問答無用でアウト」に変わった、ということです。
1. お酒を飲んで運転した場合 – 数字で見るとこうなる
呼気(吐く息)1リットルの中にアルコールが0.5ミリグラム以上あると、自動的に対象になります。だいたいの目安はこちらです。
| 飲んだお酒の量(体重60kgの人が飲んで30分後) | 呼気の中のアルコールの量 | 基準(0.5mg)を超えるか |
|---|---|---|
| ビールの大瓶2本 | 0.39〜0.68mg程度 | 超える可能性が高い |
| 日本酒2合 | 0.33〜0.57mg程度 | 超える可能性がある |
お酒に強い人でも弱い人でも関係ありません。この数字に達していれば、誰でも対象になります。
2. スピードを出しすぎた場合 – 制限速度ごとに見るとこうなる
道路の制限速度によって、対象になるスピードが変わります。
| 道路の制限速度 | 対象になるスピード |
|---|---|
| 時速50km | 時速100km以上 |
| 時速60km | 時速110km以上 |
| 時速80km | 時速140km以上 |
例えば「制限速度50kmの道路を、追い越しのために時速100km以上出した」場合、追い越すためだったとしても、関係なく対象になります。
3. わざとタイヤを滑らせる運転も新しく対象に
車をわざと横滑りさせながらカーブを曲がったり、バイクの前輪を浮かせて後ろのタイヤだけで走ったりする行為も、新しく対象になりました。自転車のような見た目の電動キックボードも、この法律の対象に含まれます。
介護タクシーの仕事をしている人にとって、どういう意味があるの?
介護タクシーは、お客さんを乗せて走る仕事です。運転そのものが、お店の経営に関わる大きなリスクになります。今回の改正で数字がはっきり決まったということは、「その数字を超えていたら、わざとかどうかに関係なく重い罰が科される」ということです。罰の重さは、人を死なせてしまった場合は1年以上、ケガをさせてしまった場合は15年以下、刑務所に入ることになります。お酒を飲んでの運転はもちろん、スピードの出しすぎにも、今まで以上に気をつける必要があります。
気をつけたいこと
「数字より少し下だったから大丈夫」というわけではありません。数字に達していなくても、その時の状況によっては「まともに運転できない状態だった」と判断されることがあります。また、今回の罪にならなかった場合でも、別の罪(過失運転致死傷罪や、お酒を飲んでの運転そのものを取り締まる罪など)に問われることがあります。「ギリギリなら平気」という考えは危険です。
まとめ
施行は7月21日で、もうすぐです。介護タクシーの事業者は、ドライバーへの周知と、仕事を始める前のお酒のチェックを、このタイミングで改めて見直しておくのが現実的な対応です。
手続きの内容がはっきりしていなくても大丈夫です。
まずはLINEでお気軽にご相談ください。