厚生労働省の2025年国民生活基礎調査によると、65歳以上で一人暮らしをしている人は933万人を超えました。
1986年に統計を取り始めて以来、過去最多です。
数字だけだと実感しづらいかもしれません。
でも20年前と比べると、変化がはっきり見えてきます。
65歳以上の単独世帯は、2001年には約318万世帯でした。それが20年ほどで2.7倍に増えています。
高齢者のうち「一人暮らし」の割合は、いまや2割超え。
特に女性は、男性の倍近い割合で一人暮らしをしています。年齢が上がるほどこの傾向は強まり、80代後半の女性では3割以上が一人暮らしという結果も出ています。
なぜこの数字が介護タクシーに関わるのか
一人暮らしの高齢者が増える。
それは「通院や外出のときに、付き添える家族が近くにいない人」が増えるということでもあります。
同居家族がいれば、車で送ってもらえた通院。一人暮らしでは、自力で行くしかありません。
足腰が弱くなったり、車椅子や介助が必要になったりすれば、なおさら移動の手段は限られてきます。
介護タクシーは、この「移動を頼れる人がいない」という空白を埋める役割を担っています。今回の調査結果は、その必要性がこれからさらに高まっていくことを裏付けるデータだと言えます。
一人暮らしの高齢者が移動で困る場面
- 定期通院や入退院の付き添い
- 買い物や役所手続きなど、車椅子では自力で難しい外出
- 家族が遠方に住んでいて、急な送迎を頼めない
- デイサービスなど、施設の送迎対象外の外出
こうした場面で、家族に代わって移動をサポートしてくれる。それが介護タクシーです。生活の質を左右すると言っても、大げさではありません。
「まだ元気」なうちに知っておきたいこと
介護タクシーを意識し始めるのは、たいてい「もう限界」というタイミングです。
転倒して骨折した。退院はしたけれど、一人で通院できない。
そんな状況になってから、慌てて探し始めるケースが少なくありません。
ただ、介護タクシーは要介護認定を受けていなくても利用できる場合があります。事業者によって対応範囲は異なりますが、
- 要介護・要支援認定を受けている
- 一人での移動が難しく、介助が必要
- 公共交通機関の利用が困難
こういった条件を満たせば、認定の有無にかかわらず相談できることも多いです。
「まだ介護保険を使っていないから対象外」と思い込まず、早めに近くの事業者へ問い合わせておく。それだけで、いざという時に慌てずに済みます。
家族が離れて暮らしている場合にできる備え
同居していない家族ができること。それは、実は「情報を持っておく」ことだけでも十分です。
- 実家の近くで介護タクシーを利用できる事業者を、元気なうちに一つ調べておく
- 通院先や頻度、かかりつけ医の連絡先を把握しておく
- 車椅子やストレッチャーなど、将来必要になりそうな移動手段のイメージを持っておく
いざ介助が必要になったとき、「どこに頼めばいいか分からない」状態から探し始めると、対応が後手に回りがちです。
事前に一つでも候補を知っているだけで、動き出しのスピードはまったく違います。
まとめ
一人暮らしの高齢者が過去最多となった今回のデータ。
これは他人事ではなく、これから多くの家庭が直面していく現実です。
「まだ元気だから」「今はまだ大丈夫」。そう思っているうちに、いざという時のための移動手段を確保しておく。
それが、本人にとっても、離れて暮らす家族にとっても、安心につながります。
手続きの内容がはっきりしていなくても大丈夫です。
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